大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)759 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人戸毛亮蔵の上告理由第一点について。

原判決の判文によれば、原審が、上告人の長男Dにおいてその代理権に基き、本

人たる上告人のために直接同人の名義で本件約束手形を振出したとの事実を認定し

たものであることは明らかであるから、原判決に所論の違法はない。

同第二点について。

原審は、製材ならびに木材業を営む上告人と木材商である訴外Eとの間で、かね

て木材の取引をなし、相互に融通手形を交換したことのある事実を認定したのであ

るから、商人が右のような取引先に対し金策の便宜上融通手形を振出すことはその

営業に関する行為と解するのが相当であり、右と趣旨を同じうする原審の判断は正

当であつて、所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!